ライフスタイルの変化・多様化により生活者の外出時間が増えています。
その一方、マス広告の力が衰え、テレビや新聞に接する時間が減っています。
要するに、人々が街を歩く時間が増えた。広告的な視点で言い換えると、看板を目にする機会がそれだけ増えたわけです。お店にとって
は、通りすがりの生活者をキャッチする機会が増大したことにほかなりません。
看板の効果はますます高まりつつあるのです。
これは私が適当に出した結論ではありません。専門雑誌のアンケート調査の結果を分析してみると、新規入店の動機は
一位「口コミ」
二位「通りすがり」
となっていることが多いのです。
通行者を引き寄せるツールといえばやはり看板です。
通りすがりのお客さんを誘引するには呼び込みも有効ですが、だからといって呼び込み専門スタッフを雇うわけにはいきません。
費用対効果が最も優れているのは看板です。
呼び込みスタッフの代わりに、看板という無言のセールスマンを置けばいいのです。何しろ人件費は不要だし、マネジメントで悩むこともありません。
一度作ればときどき手入れをするだけで済みます。
ところが多くのお店では、お客さんをうまく呼び込めていないのが現状です。
素晴らしい商品を揃えているのに、通行人は見向きもせず、に歩き去っていきます。看板屋の私に言わせれば販売機会の損失です。
店舗の前を通る人々はお店にとって見込み客です。
彼らの足を止めさせることができないのは、看板や掲示物によるコミュニケーションが成立していない証拠です。
看板を集客ツールとして作り直せば、こうした状況は劇的に改善されることでしょう。街を歩いていると、使えない看板をしばしば目にし
ます。特に残念なのが表札みたいな看板。
店名だけを大きく記した個性のない看板がありますね。バリエーションとして、業種や電話番号を付け加えたものもあります。
このような看板を見かけたら通行人のうごきをよく観察してください。
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